活動実績

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副業人材の活用企業のご紹介
~志ある専門性が、集まる場所~

エニシア株式会社
今回は、エニシア株式会社において、創業から代表取締役を務められる小東茂夫様にお話を伺いました。

どのような企業か教えてください
エニシア株式会社は、京都大学発のスタートアップ企業で、電子カルテを中心とした医療データの利活用により、医療従事者が本来の業務に集中できる環境づくりに取り組んでいます。研究者をはじめ多様なバックグラウンドのメンバーと共に、医療現場で実際に使われるプロダクト開発に向け、現在は、患者紹介状をAIが自動生成するサービスなど、実務利用を前提とした取り組みを進めています。医療情報の高い機密性を踏まえ、セキュリティにも十分配慮したAI実装が特徴です。創業当初から研究者や大学院生とともに事業を進めてきた背景もあり、時間や場所に縛られない働き方を前提として、フルリモート・フルフレックス体制で展開しています。最近では電子カルテメーカーとの連携も進み、複数医療機関でサービスが動き始めています。

・副業人材の活用を検討するに至った経緯を教えてください
副業・兼業人材の活用は、制度として導入したというよりも、事業の必要性から自然に取り入れてきた感覚です。大学院生や研究者と共に事業を進めてきたため、生活リズムや働く時間は人それぞれで、雇用形態にこだわらず必要なタイミングで副業・兼業の方に関わってもらうこともごく自然な選択でした。社内リソースだけでは限界がある現実もありました。スタートアップで固定雇用は財政リスクが大きく、共同創業のエンジニアが就職後も副業として関わってくれたことが一つのきっかけです。京都市で実施されている「担い手交流」実践プログラムの情報に触れ、副業・兼業人材について相談し、これまで6人に参画してもらっています。副業・兼業の方に入ってもらうことで、足元の業務は社内で進めつつ、将来を見据えた取り組みも一緒に進める役割分担が整理できました。

どのような方に来ていただきました
関わってくださった副業・兼業の方は、医療現場に関心を持ち、医療分野で課題意識や思いを持つ方が多いです。「こういうことをやりたい会社です」と正直に伝えることで、自分の専門性や経験を活かして力を貸したい方が自然と集まりました。選考では、エンジニアは既存チームが同席して相性を見ています。事業開発の方は、医療への思いやビジョンへの共感を重視しています。成果だけでなく、一緒に考え主体的に動ける仲間かどうかを大切にしています。

どのような活動をされていますか
副業・兼業の方は、開発と事業開発の分野で力を発揮しています。エンジニアは基本フルリモートですが、必要に応じて京都大学に来てもらうこともあります。少人数チームのため、単なる作業ではなく、「どうやったら事業や開発が回るか」を現場で一緒に考えてもらっています。特に助けられているのは、開発の進め方を整理する部分です。解決したい課題を副業・兼業の方も含めて共有し、チケット管理を通じて要求を要件に落とし、タスクに分解します。そこから「これをやってみたい」と手を挙げてもらい、トライ・納品・検証・実装というサイクルを回せるようになってきました。

・依頼した業務内容について教えてください
副業・兼業の方にお願いしているのは、技術開発と事業開発です。技術面では、自然言語処理やAIを活用し、電子カルテのデータをどう扱えば医療現場の負担を減らせるか、検討から実装までを担ってもらっています。事業開発では、電子カルテメーカーとの連携や病院展開にも関わってもらっています。業務は細かく切り出さず、「今、何が一番大事か」を共有し、一緒に考えられる人に来てもらうスタンスです。現在は副業・兼業の方が体制の大半を占め、限られたリソースの中で、単なる補助ではなく、ゼロから組み立てる仕事を主体的に担ってもらっています。

・ どのような影響(効果)がありましたか
副業・兼業の方に入ってもらったことで、専門性や経験を取り込み、事業スピードや意思決定の質が向上しました。特に大きかったのは、開発の進め方そのものが組織として定着し始めたことです。要求を要件に落とし、タスクに分解し、トライ・検証・実装のサイクルを回すプロセスが、特定の個人に依存せず機能するようになってきました。足元の業務と将来を見据えた仕事を切り分け、内向きになりがちな思考を、社会や医療現場の基準に引き戻してもらえる点が、最も大きな効果です。医療DXは変化が早く、すべてを正社員でまかなうのは現実的ではありません。必要なタイミングで、必要な専門性とつながれる副業・兼業は欠かせません。京都ではエンジニア人材も限られ、お金だけで引き留めるのは難しいため、働き方や関わり方の柔軟性を重視しつつ、足元の業務は正規メンバーで回し、将来を見据えた取り組みは副業・兼業に先行して進めてもらう体制を続けたいと考えています。

・今後副業人材を活用についてどのように考えていますか
医療DXは変化が早く、すべてを正社員でまかなうのは現実的ではありません。必要なタイミングで、必要な専門性とつながれる副業・兼業は欠かせません。京都ではエンジニア人材も限られ、お金だけで引き留めるのは難しいため、働き方や関わり方の柔軟性を重視しつつ、足元の業務は正規メンバーで回し、将来を見据えた取り組みは副業・兼業に先行して進めてもらう体制を続けたいと考えています。

受け入れに関心を持っていらっしゃる企業様へ一言お願いします
副業・兼業人材を受け入れる際は、「何をやりたい会社か」をきちんと伝えることが大切です。条件だけでなく、事業の背景や思いを言語化できているかで、集まる人は変わります。業務も決めすぎず、「今、一番大事なこと」を共有した上で、その人の経験や関心に合わせて任せることで、やる気が機動力になり、成果につながります。副業・兼業は単なる労働力ではなく、会社が社会や現場とつながる仕組みの一つです。副業・兼業の意見で改善策が採用されて、現場の課題解決に直接貢献するなど、ギブアンドテイクの関係を築きながら、お互いに成長できる関係性をつくることが重要です。

(令和8年2月24日掲載)