活動実績

実際にマッチングした実績をご紹介

株式会社魁半導体

【 ミドル層のインターンシップ | 技術職

インタビュー:代表取締役 田口 貢士

- 受入前の課題は?

当社の社員はプラズマ装置への関心は強いものの,プラズマプロセス技術の関心が弱いという問題点がありました。つまりハードには興味はあるがソフトには興味が無いということです。パソコンやスマホを想像していただきたいのですが,本体だけでは役にたちません。検索ができ,mailの送信ができ,書類を作成でき・・・と多様な使い方ができるから価値があります。プラズマ装置も同様で,装置だけでは役に立ちません。それぞれのニーズに合ったプラズマプロセスがあるからこそ価値があります。つまり,プラズマ技術は汎用性が高く,多くの産業に活かせるにもかかわらず,プラズマプロセスの技術の蓄積が不足している状況で,当社はプラズマの有用性を活かしきれていませんでした。

また,技術面だけでなく,若手を中心に学会での発表や論文の執筆が苦手な従業員が多いことも課題でした。
しっかりとした教育ができる方に来ていただき,技術だけでなく知識面でもボトムアップができればと考えていました。

- 出向者の業務内容は?

プラズマプロセスの開発を中心に,ご経験を活かして社員教育にも尽力いただいています。

- どんな方に来ていただいた?

担い手交流チャレンジプログラムの「ミドル層のインターンシップ」に参加させていただきました。
来られた出向者は想像以上の能力を持っておられ,即戦力として研究開発はもちろん,マネージャーとしてのご経験も活かしていただいています。

大手出身の方は部署に合わせた専門のスキルをお持ちの方が多く,中小企業のような多岐にわたる業務範囲は不向きと感じていました。
一方,お越しいただいた方は,研究開発を通して足りないものは自身で補うセンスを身に付けておられ,マネージャーのご経験を通して利益を重視した無理・無駄のない研究開発を意識されています。

また,自尊心やプライドで固執することなく,承認工程を遵守するなど規律を重んじる方であり,すぐに馴染んで勤務いただけました。

- 出向者はどのように活躍しているか?また,会社にはどのような効果があったか?

期待していた研究開発業務はもちろん,今までのご経験を活かして学会発表や論文の執筆にも尽力いただいています。
「受入前の課題」でもお話いたしましたが,若手を中心に学会発表や論文執筆が不得意な従業員も多いことが課題の一つでした。
ご自身で執筆されるだけでなく,従業員への教育にも尽力いただけているので,課題解決へ前進できたと感じています。
また,特許を提案し,ご自身で申請するスキルもお持ちでしたので,新たな特許取得はもちろん,経費削減にもつながっております。

業務だけでなく,会社の環境にも変化をもたらしました。
今までは良くも悪くも仲が良い,言い換えれば「ぬるい環境」だったところ,フラットに物事を見ていただき,課題があればしっかり議論いただいています。
私の言葉もしっかりかみ砕いて従業員に伝えてくれる為,業務推進だけでなく,参謀になりえる方が入ってきたと感じています。

- 「担い手交流」チャレンジプログラムに参加してよかった点

今まで大手出身の方にご入社いただいても馴染めないかたしかおりませんでした。
今回,担い手交流チャレンジプログラムの「ミドル層のインターンシップ」に参加させていただきましたが,ご自身のミッションをご理解して動かれることをインターンシップで見極めることができ,満足しています。

–  今後の展望は?

新しい技術をいかに世の中に普及させるか。社是である「とにかくやってみる」の通り,新しい開発に挑戦していきたいです。
また,新たな環境になり,多くの従業員に育っていただき,企業としてもステップアップさせて「魁半導体で活躍したい!」という方を受け入れられる体制を作っていきたいと考えています。